対象となる病気や症状

アスベスト被害賠償金の対象となる病気は、中皮腫、石綿による肺がん、びまん性胸膜肥厚及び石綿肺です。

中皮腫、石綿肺は石綿ばく露の特異性が高い疾病です。
一方、肺がんやびまん性胸膜肥厚は石綿以外の原因でも生じるため、石綿ばく露の特異性が低くなります。
アスベスト(石綿)による健康被害は、中皮腫に代表されるように、石綿を吸い込んでから30〜50年という長い潜伏期間を経て発症します。石綿を吸い込んだ可能性のある方で呼吸困難、咳、胸痛などの症状がある方、その他特にご心配な方はベリーベストまでご相談ください。

  • 中皮腫とは

    中皮腫とは、中皮細胞に発生する悪性の腫瘍をいいます(中皮とは、人間の内臓を覆う膜の表面を覆っているものをいいます。具体的には、肺を覆う胸膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜、胃や肝臓などを覆う腹膜などを覆う薄い細胞層を指します)。

    病状

    悪性中皮腫の患者さんのうち、75〜90%程度が悪性胸膜中皮腫、10〜20%程度が悪性腹膜中皮腫、残りがその他の部位からの発症となっています。
    胸膜中皮腫では、胸痛、せき、大量の胸水による呼吸困難や胸部圧迫感が起こりますが、これらは中皮腫に特徴的な症状とはいえず、早期発見が難しい病気です。症状がなく胸部エックス線検査で胸水貯留が偶然発見されることもあります。

    腹膜中皮腫は検診の方法が確立していません。また、腹腔内の病気であるため、早期では症状が出ないという特徴があります。進行すると腹水貯留による腹部膨満感、腹痛、腰痛、食欲低下、排便の異常、腹部のしこりなどの症状を感じます。

    石綿ばく露との関連

    体内にとどまった石綿は、絶え間なく細胞を刺激し続け、やがて中皮腫になるといわれています。
    胸膜中皮腫の原因の大部分はアスベストの吸引とされており、発生の危険度は石綿の累積ばく露(石綿を吸引すること)量が多いほど高くなります。
    潜伏期間(初めての石綿ばく露から発症までの期間)は40〜50年と非常に長いことが多いです。1970〜80年代に多く石綿が使われていた過去の経過を踏まえると、日本において今後増加すると考えられています。

  • 肺がん(原発性肺がん)とは

    原発性肺がんは気管支あるいは肺胞を覆う上皮に発生する悪性の腫瘍です。中皮腫と異なり、喫煙をはじめとして石綿以外の多くの原因でも発生します。

    病状

    臨床的に咳、痰、血痰といった症状がよくみられますが、無症状で胸部エックス線や胸部CT検査の異常として発見される例も存在します。

    石綿ばく露との関連

    石綿ばく露から肺がん発症までの潜伏期間の多くは30〜40年程度と長くなっています。石綿の累積ばく露量が多いほど肺がんになる危険が高くなることが知られています。

    肺がん発生の最大の要因は喫煙ですが、石綿と喫煙の両方のばく露を受けると、肺がんの危険性は相加〜相乗的に高くなることが知られています。
    喫煙しない人の肺がんの危険性を1とすると、喫煙者は約10倍、石綿ばく露者は約5倍、喫煙をする石綿ばく露者は約50倍とする報告もあります。

  • びまん性胸膜肥厚とは

    石綿のばく露により肺の表面を覆う胸膜が炎症を起こして線維化し肥厚する病気です。

    病状

    胸膜の線維化が広がると、肺の表面が肥厚して硬くなり、膨らまなくなるため、呼吸機能が低下します。 初期の病状では無症状が多く、軽度の運動時の呼吸困難のみとなるために病気の発見が難しくなります。しかし、病気が進行すると、肺の動きが悪くなり、呼吸困難、反復性の胸痛、反復性の呼吸器感染等がみられます。

    石綿ばく露との関連

    比較的高濃度の石綿の累積ばく露により発症すると考えられています。潜伏期間は30~40年、職業性ばく露(職場での石綿の吸引)の場合石綿ばく露期間は3年以上の症例がほとんどです。 びまん性胸膜肥厚は結核性胸膜炎など石綿以外の様々な原因によっても生じます。

  • 石綿肺とは

    石綿肺は、石綿を大量に吸入することにより、肺が線維化する「じん肺」という病気の一つです。石綿のばく露によっておきた肺線維症を特に石綿肺とよんで区別しています。

    病状

    初期症状として労作時の息切れ、咳、痰が多くみられます。
    石綿ばく露を中止した後も症状が徐々に進展して呼吸機能の低下も徐々に進み、日常生活に障害をもたらし、在宅酸素療法が必要となります。また、肺がん、中皮腫、気胸、胸水、気管支炎などを合併することもあるため、注意が必要です。

    なお、石綿肺の診断は容易ではないとされており、間質性肺炎や肺気腫などの診断を受けるケースもあるようです。アスベスト(石綿)被害との関連性が気になる方は、労災病院や専門医が在籍している医療機関で診断を受けることをおすすめします。

    石綿ばく露との関連

    通常、石綿を大量に吸入ばく露した労働者に起こり、石綿ばく露開始から10年以上経過して石綿肺の所見が現れます。

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